2026年11月02日

交通事故に遭ったあと、首や腰だけでなく、手首や指に痛みが現れることがあります。
「追突事故のあとから手首が痛い」
「ハンドルを握ると指に痛みがある」
「事故直後は大丈夫だったのに、翌日から手首が腫れてきた」
「レントゲンで骨折はないと言われたけれど、痛みが続いている」
このようなお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
交通事故では、ハンドルを強く握った状態で衝撃を受けたり、転倒した際に手をついたりすることで、手首や指に大きな負担がかかる場合があります。
その結果、捻挫や打撲だけでなく、骨折や靱帯損傷などが生じることもあります。
特に、手首の親指側に痛みがある場合は、初期のレントゲン検査では見つかりにくい骨折が隠れていることもあるため、注意が必要です。
今回は、交通事故後に手首や指が痛くなる原因、考えられるけが、検査・治療・リハビリテーションについて、わかりやすく解説します。
目次
1.交通事故後に手首・指が痛くなるのはなぜ?
2.交通事故で手首や指を痛める主な原因
3.交通事故後の手首の痛みで考えられるけが
4.交通事故後の指の痛みで考えられるけが
5.事故の翌日から手首や指が痛くなることはある?
6.レントゲンで異常がなくても骨折していることはある?
7.手首・指の痛みで注意したい症状
8.整形外科ではどのような診察・検査をする?
9.交通事故後の手首・指の痛みはどう治療する?
10.手首・指のけがとリハビリテーション
11.日常生活で気をつけたいこと
12.交通事故による手首・指のけがと治療費
13.おおたき整形外科 都島院の交通事故診療
14.よくある質問
15.まとめ
1.交通事故後に手首・指が痛くなるのはなぜ?
交通事故では、衝突によって身体に急激な力が加わります。
首や腰の痛みに注目されがちですが、事故の状況によっては手首や指にも強い衝撃が加わることがあります。
例えば、運転中にハンドルを握っていた場合、衝突時の力が手や手首に伝わることがあります。
また、自転車やバイクでの事故では、転倒した際に地面へ手をつき、手首や指を痛めることもあります。
こうした衝撃によって、筋肉や靱帯、関節、骨などが傷つく場合があります。
交通事故後の手首や指の痛みは、単なる打撲とは限りません。
痛みが続く場合や腫れがある場合には、整形外科で適切な診察を受けることが大切です。
2.交通事故で手首や指を痛める主な原因
ハンドルを握った状態での衝突
自動車の運転中、ハンドルを握った状態で追突や衝突の衝撃を受けると、手首や指に力が加わる場合があります。
事故後にハンドルを握る動作や、物を持つ動作で痛みを感じることがあります。
転倒した際に手をつく
自転車やバイク、歩行中の交通事故では、転倒時に手をつくことがあります。
手のひらから強い力が加わることで、手首の骨折や靱帯損傷などが起こる場合があります。
車内の設備などに手をぶつける
衝突時にドアやダッシュボードなどに手をぶつけ、打撲や骨折が生じることもあります。
手首や指が不自然な方向に動く
事故の衝撃で関節が強く曲がったり、ねじれたりすることで、靱帯などを損傷する場合があります。
事故後に痛みが現れた場合は、どのような姿勢で、どこに衝撃が加わったのかを医師に伝えることが重要です。
3.交通事故後の手首の痛みで考えられるけが
交通事故後の手首の痛みには、さまざまな原因が考えられます。
① 手関節捻挫
手首の関節に強い力が加わり、靱帯などが傷ついた状態です。
主な症状には、手首の痛み、腫れ、動かしにくさなどがあります。
ただし、捻挫と思っていても骨折が隠れている場合があるため、注意が必要です。
② 橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)
橈骨は、前腕にある2本の骨のうち、親指側に位置する骨です。
橈骨遠位端骨折は、手首に近い部分で橈骨が折れるけがです。
転倒して手をついた際などに起こることがあります。
主な症状は、手首の強い痛みや腫れ、動かしにくさなどです。
骨折の状態によっては、手首の変形がみられる場合もあります。
③ 舟状骨骨折(しゅうじょうこつこっせつ)
舟状骨は、手首の親指側にある小さな骨です。
転倒して手をついた際などに骨折することがあります。
特徴的な症状として、手首の親指側の痛みがあります。
舟状骨骨折は、受傷直後のレントゲン検査では骨折が確認しにくい場合があります。
また、骨折に気づかず放置すると、骨が十分につかない「偽関節(ぎかんせつ)」になる可能性があります。
そのため、親指側の手首の痛みが続く場合には、適切な再評価が重要です。
④ 手首の靱帯損傷
手首には、複数の骨を支える靱帯があります。
交通事故の衝撃によって靱帯が傷つくと、手首の痛みや不安定感、動かした際の違和感などが現れる場合があります。
損傷の程度によって、固定や専門的な治療が必要になることもあります。
4.交通事故後の指の痛みで考えられるけが
交通事故では、手首だけでなく、指にもけがが生じる場合があります。
① 指の捻挫
指の関節が不自然な方向に曲がることで、靱帯などを損傷する場合があります。
関節の痛みや腫れ、曲げ伸ばしのしにくさなどが現れます。
② 指の骨折
指を強くぶつけたり、挟んだりすることで骨折する場合があります。
痛みや腫れ、変形などが現れることがあります。
骨折の場所やずれの程度によって、治療方法は異なります。
③ 腱の損傷
指を動かす腱が傷つくと、指を曲げたり伸ばしたりする動作が難しくなることがあります。
例えば、指先を自力で伸ばせない、指を曲げられないといった症状がある場合には、腱の損傷などが疑われます。
指が動かせない場合や、関節が変形している場合には、早急な診察が必要です。
5.事故の翌日から手首や指が痛くなることはある?
交通事故直後には痛みが目立たなくても、数時間後や翌日になって手首や指の痛みに気づく場合があります。
事故直後は、首や腰など別の部位の痛みが強く、手首や指の違和感に気づきにくいこともあります。
また、受傷後に腫れが目立つようになり、動かしたときの痛みを自覚する場合もあります。
例えば、
「事故当日は問題なく手を動かせていた」
「翌朝から手首が腫れてきた」
「仕事でパソコンを使うと指が痛い」
といった場合です。
ただし、翌日から痛みが出たからといって、必ず軽いけがというわけではありません。
骨折や靱帯損傷などが隠れている可能性もあるため、痛みが続く場合には整形外科を受診しましょう。
6.レントゲンで異常がなくても骨折していることはある?
はい。骨折の種類や受傷直後の状態によっては、最初のレントゲン検査で骨折が確認できない場合があります。
特に注意したいのが、舟状骨骨折です。
舟状骨は手首の親指側に位置する骨で、骨折していても初期のレントゲン検査ではわかりにくいことがあります。
舟状骨骨折で注意したい症状
・手首の親指側が痛い
・親指を動かすと痛い
・物を握ると手首が痛い
・手をつくと痛い
・手首の痛みがなかなか改善しない
こうした症状がある場合には、医師が舟状骨骨折などの可能性を検討します。
必要に応じて、再度レントゲン検査を行ったり、CT検査やMRI検査を検討したりすることがあります。
骨折が疑われる場合には、診断が確定するまで固定を行うこともあります。
「レントゲンで異常がない=骨折がない」とは限らないため、痛みが続く場合は再診が大切です。
7.手首・指の痛みで注意したい症状
交通事故後に次のような症状がある場合には、骨折や神経・血管の損傷などが疑われることがあります。
・手首や指が大きく腫れている
・手首や指が変形している
・痛みが強く、動かせない
・指に力が入らない
・指先にしびれがある
・指先の感覚が鈍い
・指先が白い、青紫色になる、冷たい
・傷口から骨が見えている
特に、明らかな変形、指先の色や温度の異常、強いしびれ、開放創を伴う場合には、速やかな救急受診が必要です。
痛みが強い場合や腫れが増している場合にも、早急に医療機関で評価を受けてください。
8.整形外科ではどのような診察・検査をする?
交通事故後の手首や指の痛みに対しては、事故の状況や症状を確認し、必要な診察・検査を行います。
問診
まず、次のような内容を確認します。
・事故が起こった日時
・事故の状況
・ハンドルを握っていたか
・転倒して手をついたか
・いつから痛みがあるか
・痛みがある場所
・しびれや動かしにくさがあるか
身体の診察
手首や指の腫れ、圧痛、関節の動きなどを確認します。
また、必要に応じて指先の感覚や血流、筋力なども確認します。
レントゲン検査
骨折や脱臼などが疑われる場合には、レントゲン検査を行うことがあります。
CT・MRI検査
レントゲン検査では確認しにくい骨折や、靱帯などの損傷が疑われる場合には、CT検査やMRI検査を検討することがあります。
これらの検査は、すべての患者様に必要というわけではありません。
症状や診察所見に応じて、医師が必要な検査を判断します。
9.交通事故後の手首・指の痛みはどう治療する?
治療方法は、けがの種類や重症度によって異なります。
安静・固定
骨折や靱帯損傷などがある場合には、患部を保護するために装具やシーネ、ギプスなどで固定することがあります。
固定する期間は、けがの状態によって異なります。
薬物療法
痛みや炎症を抑える目的で、医師が必要に応じて薬を処方する場合があります。
手術療法
骨折のずれが大きい場合や、関節・靱帯などの損傷が重い場合には、手術が必要になることもあります。
その場合には、専門的な治療を受けられる医療機関での対応が必要です。
リハビリテーション
けがの状態に応じて、手首や指の動きを回復させるためのリハビリテーションを行う場合があります。
ただし、骨折や重い靱帯損傷がある状態で、自己判断によって無理に動かすことは避けましょう。
10.手首・指のけがとリハビリテーション
手首や指は、日常生活のさまざまな場面で使用します。
例えば、食事、着替え、パソコン操作、スマートフォンの使用、料理、仕事などです。
交通事故によって手首や指を痛めると、こうした動作に支障が生じる場合があります。
医師がリハビリテーションを適切と判断した場合には、けがの状態に応じて身体の機能回復を目指します。
関節の動きを確認する
手首や指がどの程度動くか、どの動作で痛みが生じるかなどを確認します。
日常生活で困っている動作を確認する
「ペットボトルのふたが開けにくい」
「タオルを絞ると痛い」
「キーボード操作で手首が痛む」
など、患者様が日常生活で困っていることを確認します。
状態に合わせた運動を行う
医師の指示のもと、必要に応じて関節の動きを改善する運動や、筋力を回復させるための運動などを検討します。
なお、骨折後や複雑な手のけがでは、手外科専門医や作業療法士などによる専門的な評価・リハビリテーションが必要になる場合もあります。
リハビリテーションの開始時期や内容は、骨や靱帯などの治癒状況に合わせて判断することが大切です。
11.日常生活で気をつけたいこと
痛みがある動作を無理に続けない
手首や指に痛みがある場合には、重い物を持つ、強く握る、手をつくなどの動作を無理に続けないようにしましょう。
固定の指示を守る
骨折や靱帯損傷などで固定が必要と判断された場合には、医師の指示に従って使用してください。
自己判断で固定を外したり、無理に動かしたりすることは避けましょう。
腫れや痛みの変化を確認する
痛みや腫れが強くなる場合には、再度診察を受けることが大切です。
しびれや指先の色の変化に注意する
しびれが強くなったり、指先の色が変化したりする場合には、神経や血流の異常が関係している可能性があります。
速やかに医療機関へ相談してください。
12.交通事故による手首・指のけがと治療費
交通事故によって手首や指を負傷した場合、事故の状況や保険会社の対応によって、治療費の取扱いが異なります。
例えば、相手方の任意保険会社が治療費の一括対応を行う場合には、保険会社から医療機関へ直接治療費が支払われることがあります。
一方で、保険会社による一括対応が開始されていない場合などには、患者様による一時的な立替払いが必要になることもあります。
また、通勤中や業務中の交通事故では、労災保険の対象となる場合があります。
交通事故の治療費は、事故の状況や利用する保険制度によって取扱いが異なるため、受診時にご相談ください。
13.おおたき整形外科 都島院の交通事故診療
おおたき整形外科 都島院では、交通事故による首や腰の痛み、むちうち、手首や指などのけがについて診療を行っています。
事故の状況や症状を確認し、必要に応じて検査や治療を検討します。
また、医師が適切と判断した場合には、理学療法士によるリハビリテーションにも対応しています。
「交通事故後から手首が痛い」
「ハンドルを握ると指が痛む」
「手首の捻挫と言われたが、痛みが続いている」
「交通事故後のリハビリについて相談したい」
このようなお悩みがある方は、ご相談ください。
なお、骨折や重度の靱帯損傷などが疑われる場合には、必要に応じて専門的な治療が可能な医療機関をご案内します。
おおたき整形外科 都島院
所在地:大阪府大阪市都島区毛馬町2丁目10-33
アクセス:JRおおさか東線「城北公園通駅」から徒歩約5分
電話番号:06-6922-0450
大阪市都島区・毛馬町・城北公園通駅周辺で、交通事故後の手首や指の痛みにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
14.よくある質問
Q.交通事故後に手首が痛いのですが、捻挫でしょうか?
手首の痛みは、捻挫だけでなく、骨折や靱帯損傷などによって起こる場合があります。
痛みや腫れがある場合には、整形外科で適切な診察を受けましょう。
Q.事故直後は痛くなかったのに、翌日から手首が痛くなることはありますか?
はい。事故直後には気づかなかった痛みや腫れが、時間の経過とともに目立つ場合があります。
ただし、骨折などが隠れている可能性もあるため、痛みが続く場合には受診が大切です。
Q.レントゲンで異常がないと言われましたが、痛みが続いています。
レントゲン検査で異常が確認できなくても、骨折や靱帯損傷などが隠れている場合があります。
特に舟状骨骨折は、初期のレントゲン検査では見つかりにくいことがあります。
痛みが続く場合には、再診して医師に相談しましょう。
Q.手首の親指側が痛い場合、どのようなけがが考えられますか?
舟状骨骨折や靱帯損傷などが考えられます。
舟状骨骨折は、手首の親指側に痛みが生じることがあり、初期のレントゲン検査では確認しにくい場合があります。
Q.交通事故後に指がしびれる場合はどうすればよいですか?
神経の損傷などが関係している可能性があります。
特に、しびれが強い場合や指先の色が変化している場合には、速やかな医療機関での評価が必要です。
Q.手首のけがでもリハビリテーションはできますか?
けがの状態によっては、リハビリテーションが治療の選択肢となります。
ただし、骨折や靱帯損傷などがある場合には、適切な固定や治療が優先されることがあります。
医師の判断に基づいて、リハビリテーションの必要性や開始時期を検討します。
15.まとめ|交通事故後の手首・指の痛みは早めに整形外科へ
交通事故では、首や腰だけでなく、手首や指にもけがが生じる場合があります。
手首や指の痛みには、捻挫や打撲だけでなく、骨折や靱帯損傷などが隠れていることもあります。
特に、手首の親指側の痛みが続く場合には、舟状骨骨折などに注意が必要です。
また、レントゲン検査で異常が確認できなかった場合でも、痛みが続くときには再診が重要です。
交通事故後に手首や指の痛み、腫れ、しびれなどがある場合には、自己判断で放置せず、整形外科で適切な診察を受けましょう。
おおたき整形外科 都島院では、交通事故による身体の痛みやけがについて診療を行っています。
大阪市都島区・毛馬町・城北公園通駅周辺で、交通事故後の手首や指の痛みにお困りの方は、ご相談ください。
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第3回:交通事故の「むちうち」とは?症状・検査・治療・リハビリを解説
第9回:交通事故でレントゲンは異常なし。でも首や腰が痛いのはなぜ?
この記事の監修

おおたき整形外科
院長 大瀧 隆博
「病気やけがを治療することはもちろん、患者様に少しでも笑顔になっていただき、人と人とのつながりや温かさを感じていただける診療を心がけています。
医療という枠だけにとらわれず、スタッフはもちろん、患者様も『自分らしく』いられるような、安心して過ごせる空間づくりを大切にしています。
お身体の痛みや不安、お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。」