2026年10月23日

交通事故に遭ったあと、首や腰だけでなく、肩の痛みや腕の動かしにくさに悩まされることがあります。
「追突事故のあとから肩が痛い」
「事故の翌日から肩が重く、腕を上げにくい」
「むちうちと診断されたけれど、肩の痛みも関係しているの?」
このような疑問や不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
交通事故では、衝突による衝撃や急激な身体の動きによって、首や肩の筋肉、靱帯、関節などに負担がかかることがあります。
また、首の神経への影響によって、肩や腕に痛みが広がる場合もあります。
ただし、肩の痛みの原因はさまざまであり、骨折や腱の損傷などが隠れている可能性もあります。
今回は、交通事故後に肩が痛くなる原因、むちうちとの関係、整形外科での検査・治療・リハビリテーションについて、わかりやすく解説します。
目次
1.交通事故後に肩が痛くなるのはなぜ?
2.むちうちと肩の痛みは関係する?
3.事故の翌日から肩が痛くなることはある?
4.腕を上げると肩が痛い場合に考えられる原因
5.レントゲンで異常がなくても肩が痛い理由
6.交通事故後の肩の痛みで注意したい症状
7.整形外科ではどのような検査をする?
8.交通事故後の肩の痛みはどう治療する?
9.肩の痛みに対するリハビリテーション
10.肩の痛みが続く場合の通院と日常生活の注意点
11.おおたき整形外科 都島院の交通事故診療
12.交通事故後の肩の痛みについてよくある質問
13.まとめ
1.交通事故後に肩が痛くなるのはなぜ?
交通事故では、車の衝突や急停車などによって身体に強い力が加わることがあります。
シートベルトを着用していても、衝撃によって首や肩、腕などが急激に動き、筋肉や関節に負担がかかる場合があります。
交通事故後の肩の痛みには、主に次のような原因が考えられます。
肩の筋肉や靱帯への負担
衝突時の衝撃によって、肩の周囲の筋肉や靱帯などが傷つくことがあります。
その結果、肩を動かしたときの痛みや、肩の周囲の張りなどが現れる場合があります。
肩関節への直接的な衝撃
交通事故の際に肩をドアや車内の設備などにぶつけることで、肩関節周囲にけがが生じることがあります。
打撲だけでなく、骨折や脱臼などが起こる場合もあります。
首の神経への影響
首から出る神経は、肩や腕、手につながっています。
交通事故による衝撃で首の神経が刺激されたり圧迫されたりすると、肩や腕に痛みが広がる場合があります。
肩の腱の損傷
肩には、腕を動かすために重要な役割を担う「腱板(けんばん)」という腱の集まりがあります。
交通事故による衝撃などで腱板が損傷すると、腕を上げる際の痛みや筋力低下などが生じることがあります。
ただし、腱板の変化は加齢などによって生じることもあるため、検査で異常が見つかっても、必ず交通事故が原因とは限りません。
肩の痛みは、首が原因の場合と肩関節そのものが原因の場合があるため、適切な診察が大切です。
2.むちうちと肩の痛みは関係する?
交通事故後の肩の痛みは、むちうちに伴って現れることがあります。
むちうちは、交通事故などによって首に急激な力が加わることで生じるけがの総称です。
医療機関では、症状や診察所見に応じて「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」などと診断されることがあります。
むちうちでは、首の痛みだけでなく、肩や背中の痛み、頭痛、腕のしびれなどがみられる場合があります。
首の痛みが肩に広がることも
首の筋肉や関節などへの負担によって、肩の周囲に痛みを感じることがあります。
また、首の神経に影響がある場合には、肩から腕にかけて痛みやしびれが広がることもあります。
ただし、肩が痛いからといって、必ずむちうちが原因とは限りません。
肩関節そのもののけががないかについても確認する必要があります。
3.事故の翌日から肩が痛くなることはある?
交通事故直後には肩の痛みを感じなくても、数時間後や翌日以降に症状が現れる場合があります。
例えば、
・事故当日は特に痛みがなかった
・翌朝から肩が重く感じるようになった
・数日経ってから腕を上げると痛むようになった
といったケースです。
事故直後は興奮や緊張などによって、身体の不調に気づきにくい場合があります。
また、筋肉や靱帯などの組織への負担に伴い、時間の経過とともに痛みが目立ってくることもあります。
ただし、症状が遅れて現れたからといって、必ず交通事故によるものとは限りません。
事故の状況や症状の経過などを踏まえて判断する必要があります。
交通事故後に新たな肩の痛みが現れた場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
4.腕を上げると肩が痛い場合に考えられる原因
交通事故後に「腕を上げると肩が痛い」という症状がある場合、肩関節周囲の組織が傷ついている可能性があります。
腱板損傷
腱板は、肩関節を安定させ、腕を動かすために重要な役割を担っています。
腱板が損傷すると、腕を上げる際の痛みや筋力低下などが生じる場合があります。
肩関節周囲の炎症
交通事故による衝撃などで、肩関節周囲の組織に炎症が生じることがあります。
その結果、肩を動かしたときの痛みや、動かせる範囲の制限が現れる場合があります。
骨折や脱臼
肩を強くぶつけた場合には、鎖骨や上腕骨などの骨折、肩関節の脱臼などが起こることがあります。
特に、肩の変形や強い腫れ、著しい痛みがある場合には注意が必要です。
腕を上げにくい場合は、無理に動かさず、医師による診察を受けましょう。
5.レントゲンで異常がなくても肩が痛い理由
交通事故後に整形外科を受診し、
「レントゲンでは明らかな異常はありません」
と説明されることがあります。
レントゲン検査は、骨折や脱臼、骨の状態などを確認するために役立つ検査です。
しかし、筋肉や靱帯、腱などの軟部組織の状態を詳しく確認することには限界があります。
そのため、レントゲンで明らかな異常が見つからなくても、肩の痛みが残る場合があります。
MRI検査や超音波検査が必要になることも
肩の腱板損傷などが疑われる場合には、MRI検査や超音波検査などが役立つことがあります。
また、首の神経が原因と考えられる場合には、頚椎のMRI検査などが検討されることもあります。
ただし、すべての患者様に追加検査が必要というわけではありません。
症状や診察所見を踏まえ、医師が検査の必要性を判断します。
6.交通事故後の肩の痛みで注意したい症状
交通事故後の肩の痛みのなかには、早急な対応が必要なものもあります。
特に、次のような症状がある場合は注意してください。
・肩が変形している
・肩や腕に強い腫れがある
・強い痛みで腕を動かせない
・手や腕に急激な筋力低下がある
・手の感覚が著しく鈍くなっている
・腕や手が冷たい、色が悪い
これらの症状は、骨折や脱臼、神経・血管の損傷などが関係している可能性があります。
このような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
また、肩の痛みに加えて胸の痛みや息苦しさ、冷や汗などがある場合には、重大な病気やけがの可能性もあるため、救急医療機関での評価が必要です。
7.整形外科ではどのような検査をする?
交通事故後の肩の痛みに対して、整形外科では事故の状況や症状を確認し、必要に応じて検査を行います。
問診
まず、次のような内容を確認します。
・どのような交通事故だったか
・肩を直接ぶつけたか
・いつから肩が痛くなったか
・腕を上げると痛むか
・首の痛みや手のしびれを伴うか
・事故以前から肩に症状があったか
身体の診察
肩関節の動きや痛みの場所、筋力などを確認します。
必要に応じて、首の動きや神経の状態についても評価します。
画像検査
症状や診察所見に応じて、レントゲン検査、MRI検査、超音波検査などを検討します。
骨折などが疑われる場合には、CT検査が必要になることもあります。
すべての患者様に同じ検査が必要なわけではなく、身体の状態に合わせて判断します。
8.交通事故後の肩の痛みはどう治療する?
交通事故後の肩の痛みに対する治療方法は、原因や症状の程度によって異なります。
薬物療法
痛みが強い場合には、医師が必要に応じて鎮痛薬などを処方することがあります。
薬の種類や使用期間は、症状や既往歴などを踏まえて判断します。
安静や固定
骨折や脱臼、腱の損傷などがある場合には、身体の状態に応じて安静や固定が必要になることがあります。
ただし、必要以上に肩を動かさない状態が続くと、関節が硬くなる場合もあります。
安静や運動の程度については、医師の指示に従いましょう。
リハビリテーション
医師が適切と判断した場合には、理学療法士によるリハビリテーションを行うことがあります。
肩の動きや筋力、日常生活で困っている動作などを確認し、身体の状態に合わせて取り組みます。
9.肩の痛みに対するリハビリテーション
交通事故後の肩の痛みが続く場合、リハビリテーションが治療の選択肢となることがあります。
理学療法士は、医師の指示のもと、患者様の身体の状態や日常生活での困りごとを確認します。
肩関節の動きを確認する
肩をどの程度動かせるか、どの動作で痛みが出るかなどを確認します。
筋力や身体の使い方を改善する
肩や肩甲骨周囲の筋力、身体の使い方などを確認し、必要に応じて運動を行います。
日常生活への復帰を支援する
「洗濯物を干すときに肩が痛い」
「服を着替えるときに腕を上げにくい」
「仕事で物を持ち上げると肩が痛む」
など、日常生活や仕事で困っている動作についても確認します。
ただし、リハビリテーションによってすべての肩の痛みが改善するわけではありません。
骨折や腱の損傷などがある場合には、運動の開始時期や内容に注意が必要です。
医師と相談しながら、無理のない範囲で進めることが大切です。
10.肩の痛みが続く場合の通院と日常生活の注意点
痛みを我慢しすぎない
交通事故後に肩の痛みが続く場合は、自己判断で放置せず、医師に相談しましょう。
特に、腕を上げられない場合や筋力低下がある場合には、早めの評価が必要です。
無理なストレッチを避ける
事故直後や、けがの状態が十分に確認されていない段階では、肩を無理に伸ばしたり、強く動かしたりすることは避けましょう。
症状の変化を記録する
「腕を上げると痛い」
「夜間に肩が痛む」
「手のしびれが出てきた」
など、症状の変化を記録しておくと、診察時に役立つことがあります。
通院期間は症状によって異なる
交通事故後の肩の痛みは、原因や症状の程度によって回復までの期間が異なります。
すべての患者様に共通する通院期間や頻度があるわけではありません。
医師と相談しながら、症状や身体の状態に応じて治療を進めることが大切です。
11.おおたき整形外科 都島院の交通事故診療
おおたき整形外科 都島院では、交通事故による肩の痛み、むちうち、首や腰の痛み、手足のしびれなどについて診療を行っています。
医師が事故の状況や現在の症状を確認し、必要な診察や検査を行ったうえで、治療方針を検討します。
また、症状や身体の状態に応じて、医師の指示のもと、理学療法士によるリハビリテーションにも対応しています。
「交通事故のあとから肩が痛い」
「追突事故の翌日から肩が重く感じる」
「腕を上げると肩が痛む」
「首の痛みだけでなく、肩や腕にも違和感がある」
このようなお悩みがある方は、当院へご相談ください。
おおたき整形外科 都島院
所在地:大阪府大阪市都島区毛馬町2丁目10-33
アクセス:JRおおさか東線「城北公園通駅」から徒歩約5分
電話番号:06-6922-0450
12.交通事故後の肩の痛みについてよくある質問
Q.交通事故の翌日から肩が痛くなりました。事故が原因でしょうか?
交通事故後に時間が経ってから肩の痛みが現れることはあります。
ただし、肩の痛みにはさまざまな原因があるため、必ず交通事故によるものとは限りません。
事故の状況や症状の経過を確認するためにも、早めに整形外科を受診しましょう。
Q.むちうちで肩が痛くなることはありますか?
はい。むちうちに伴って肩や背中の痛みが現れることがあります。
ただし、肩関節そのもののけがが原因となっている場合もあるため、診察による確認が必要です。
Q.レントゲンで異常がなくても肩が痛いことはありますか?
はい。レントゲンでは筋肉や靱帯、腱などの状態を十分に確認できないため、明らかな異常がなくても肩の痛みが残る場合があります。
Q.腕を上げると肩が痛い場合、腱板が損傷しているのでしょうか?
腱板損傷の可能性もありますが、肩関節周囲の炎症や首の神経への影響など、ほかの原因も考えられます。
医師による診察を受け、必要に応じて検査を行うことが大切です。
Q.交通事故後の肩の痛みにリハビリは必要ですか?
症状や身体の状態によっては、リハビリテーションが役立つ場合があります。
ただし、すべての患者様に必要なわけではありません。
医師が適切と判断した場合に、身体の状態に合わせて実施します。
Q.肩の痛みが続く場合、どのくらい通院すればよいですか?
通院期間は、けがの状態や症状の程度、治療への反応などによって異なります。
一律に何週間、何か月で治療が終了すると判断することはできません。
医師と相談しながら治療を進めましょう。
13.まとめ|交通事故後の肩の痛みは早めに整形外科へ相談を
交通事故後には、首や腰の痛みだけでなく、肩の痛みや腕の動かしにくさが現れることがあります。
肩の痛みは、むちうちに伴う症状の場合もあれば、肩関節や腱などの損傷が原因となっている場合もあります。
また、レントゲンで明らかな異常が見つからなくても、筋肉や靱帯、腱などへの負担によって痛みが続くことがあります。
大切なのは、痛みを自己判断せず、医師による診察を受けることです。
症状や身体の状態に応じて、薬物療法やリハビリテーションなどを検討し、無理のない範囲で回復を目指しましょう。
おおたき整形外科 都島院では、交通事故による肩の痛みやむちうち、首や腰の痛みなどについて診療を行っています。
大阪市都島区・毛馬町・城北公園通駅周辺で、交通事故後の肩の痛みにお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
関連記事
第3回:交通事故の「むちうち」とは?症状・検査・治療・リハビリを解説
第9回:交通事故でレントゲンは異常なし。でも首や腰が痛いのはなぜ?
この記事の監修

おおたき整形外科
院長 大瀧 隆博
「病気やけがを治療することはもちろん、患者様に少しでも笑顔になっていただき、人と人とのつながりや温かさを感じていただける診療を心がけています。
医療という枠だけにとらわれず、スタッフはもちろん、患者様も『自分らしく』いられるような、安心して過ごせる空間づくりを大切にしています。
お身体の痛みや不安、お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。」